2025年8月豪雨災害救援ニュース No.10
前号でボランティア不足について書きました。「友達や知人が被災し、たくさんの方から「SOS」が来るとよ。SOSが来て、一時はもう頭がパニックになるけんね。でも、でくる(出来る)ことしか、できん(出来ない)とばいね。」と地元のボランティアさんは訴える。私たちはわずか二日間しか作業ができない。「わずか二日くらいで役に立つだろうか?」とふがいなさも感じながら、「二日でも来てくれたことが嬉しいのよ!そうして被災者の笑顔を見ることが嬉しいのよ!」という言葉に助けられた。「おたがいさま」だ。
こうして地元の人たちは、「できることをやろう!」と仲間に声掛けをし、ボランテイアに奔走していた。天草市社会福祉協議会のボランティアセンターは全国に支援を求めていたにもかかわらず、お盆と災害の多発が影響したのか、ボランティアは来ない。もう一つの「ぼらセン(ボランティアセンター)」を平時から出来るだけたくさん作っておかなければ、対応できない現実があるのでは‥‥?30年前の「ボランティアは何でもありや!」と全国から集まったボランティア現象を思いだす。
さて、そのもう一つの「ぼらセン」では、こんな「おたがいさま」が生まれる。床上1㍍くらいの床上浸水となったIさん宅には、小さな子どもさんがおられる。Iさんは、水害の片づけで子どもの傍におれないことが悩み。「ストレスが溜まってるんです。心の方がしんどいですよ。子どもの宿題を見る余裕がなくて‥‥。」とIさんはボランティアに吐露されていた。子どもと遊んでいたボランティアの横で、お母さんの苦労を直に聞いて、「少しでも役に立てば・・・」とあらためて思ったともう一人のボランティアがつぶやく。
こうしてはじめて水害被災地に来たボランティアは、かけがけのない経験をされる。災害救援ボランテイアは、少しでも役に立ちたいと被災地に行くが、逆に被災者から「ありがとうね!」と声をかけられる。「おたがいさま」だ。
災害の多いこの国では、支援に来る一人ひとりバラバラのボランティア(バラぼら)が、もう一つの「ぼらセン」に入ることで、多様な被災者の願いに寄り添えるのではないか。
やはり、平時から「おたがいさま」という関係をたくさん、持っていると“いざ!”という時に役に立つことは間違いない。引き続き、ご支援をよろしくお願いします。(村井雅清)
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