令和6年(2024年)能登半島救援ニュース」NO.140
現在の私たちの活動の多くに、公費解体を控える家屋の家財搬出があります。公費解体制度を利用する場合には、原則として危険・困難な場合を除き、解体前に家屋内の家財を搬出しなければなりません。また、「思い出の家屋を解体前にすっきりさせたい」という思いの方も多く、そうした家財搬出のお手伝いをさせていただいています。
その家財搬出の中で住民さんにとってネックになっているのが仏壇です。能登半島の家屋にある仏壇は正面から見たサイズが約畳一畳分、それ以上の場合がほとんどです。仏壇はご先祖様・仏様を礼拝する神聖なもので、簡単に処分するわけにもいきません。また、運び出すのにも人手がいる、置き場がないといった問題が生じてきます。
そうした問題を解消するために地元中島町、虫峰山 正覺寺(ちゅうほうざん しょうかくじ)の福田住職が中心となって周辺の住職の方々が活動されており、私たちも協力させていただいています。お寺らしい地域貢献ができないか、仏壇がそのまま解体されるのが忍びないという想いで、仏壇に魂抜き(閉眼供養)としてお経をあげた後にお寺に運び出し、お寺で預かったり、丁寧に解体した後お焚き上げされています。実際にお手伝いさせていただいたお宅の方も、住職に仏壇を片付けてもらったことで、「仏壇が心残りだったから、心がすっきりした。ありがとうございます。」と言葉を残されていました。
この活動を通して、家財搬出は単なる作業ではなく、被災された方々が過去と向き合い、未来へ踏み出すための重要なプロセスだと実感しています。大切な仏壇の「弔い」を地域の方の力を借りて丁寧に行うことで、心の重荷を下ろし、ようやく次のステップへ向かっていけると思います。これからも、こうした一人ひとりの心の機微に寄り添った支援を通じて、被災地の「心の復興」を支えていきたいです。(学生スタッフ 南太賀)
*私たちの活動は、日本財団、共同募金、住友ゴムから助成を頂き活動しています。
引き続き現地からの情報を発信していきます。
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