「令和6年(2024年)能登半島救援ニュース」No.133
「令和6年(2024年)能登半島救援ニュース」No.133
やさしや足湯隊レポートNo.20
第30次足湯隊ではスタッフ2名、ボランティア20名(小学生:2名)の計22名で2024年5月3日から6日までの4日間で活動を行いました。
今回は2班に分かれて活動を行いました。
4日は穴水町の川島第3団地談話室、輪島市の宅田第一団地仮設住宅談話室、七尾市で開催された「なかじまワクワク大作戦」、
5日に珠洲市の三崎中学校第一団地集会所、みさき小学校第二団地集会所、穴水町の港町団地仮設住宅集会所、七尾市の中島第一団地仮設住宅で足湯を行いました。
また、穴水町の千手院さんにてお寺修復のお手伝いを行いました。
今回の足湯ボランティアで聴こえてきた「つぶやき」とボランティアの感想の一部を紹介します。普段は明るい方でも、足湯を行い一対一で話すと地震後の辛かった思い出や、仮設住宅での不満を聞かせてくれます。皆が辛い気持ちを抱えているからこそ、自分の辛さは周りには言えず抱え込んでいる方が多いのかもしれません。
◎つぶやき
・部屋も1Lで、天井も低くてね。気持ちも暗くなるよね。(川島第三団地仮設住宅・70代・男性)
・息子が起きないと思ったら死んでいた。そのショックでここ(耳)がだめになった。3ヶ月くらい誰とも話できなかった。(川島第3団地仮設住宅・90代・女性)
・ここの談話室は仮説の並びになくて保健センターの中にあるから入りにくいんよね、最近は色々やってくれて入りやすくなったけど、、(川島第3団地仮設住宅・80代・女性)
・仮設に来て、ちょうど一年。何も変わらんねー。精神的にも。私、口下手でごめんね。足と身体も温まりました。こころもね。(川島第3団地仮設住宅・80代・女性)
・(家を)解体しなきゃだもんねぇ…ここにずっといるわけにもいかないし…
この先どうするかも分からないよ、ずーっとそれで苦しんでるよ(宅田第一団地仮設住宅・70代・女性)
・帰るところながい。大沢の海岸べりに住んでいるけど、道が寸断されている。大沢は、地震でも水害でも通れなくなった。帰れたとしても、電気も水道もまだ来ていない。もとに戻る元気もない。(宅田第一団地仮設住宅・80代・女性)
・僕ね、バトミントン行く前とか行った帰りに公園に来るんだけどね、人がいないからさみしい。(なかじまワクワク大作戦・10代未満・男性)
◎感想
・私は被災地を訪ねたこと自体が初めてで、能登の状況を写真や映像では何度も見聞きしていましたが、ここにきて出会った方々のお話を聴いたり物理的に被害が残っているのを目にしたりして、やっとその状況を「見た」という思いがしました。足湯隊での経験を周りにも共有していこうと思います。
・仮設で暮らす方が自宅に戻った人に対して「羨ましい」と漏らした声が忘れられない。2度しか訪れたことのない私でも寂しさを感じるのに、長年暮らした家がなくなる寂しさはどれほどだろう。少しずつ前に進む人と、震災当時から動けないでいる人、きっといろんな人がいて、そこにはそれぞれの経済状況や健康状態、家族構成など様々な背景が隠されている。平時にも潜んでいる社会的な問題が、災害時には顕著に表れると実感した。簡単なことではないけれど、誰も取り残さない復興を実現していくため、これからも活動していきたいと感じた。
・2日目○○ちゃん(小学生)と同じ班で参加させていただいた中島仮設団地に於いて、チラシ配布の際、足湯に参加しない方でも、普段は「ありがとう、いけたらいくわ」というお返事をいただくに終わっていたのが、在宅の被災者のみなさんが、小学6年生の○○ちゃんの姿を見た途端、瞳に星がきらめき、質問攻めが始まるという状況でした。 印象的な言葉としては「わぁー!小学生のこどもさんを観たのは半年ぶりくらいや」「今6年生ということは次に会うときは中学生やね。そして次は高校生、大学生になってるね。また会いに来てね。それまでがんばって生きるわ!」「今日は、こうやってお話しできただけで元気をたくさんいただいた。」という趣旨のものです。小学生の訪問がこんなにも、被災者のみなさんを元気づける力があることに正直驚きを隠せませんでした。また、川島第三団地の談話室では、「若い人たちがこんなに来てくれるだけでもほんとに嬉しい。」という趣旨のおことばを聞き、若い人たちが足湯をする意義について改めて気づかされました。
いつも足湯隊の活動にご協力いただいている皆様、ありがとうございます。足湯隊は引き続き、足湯での寄り添いと被災された方々の声を発信していきます。
*私たちの活動は、CivicForceのパートナー協働事業に支えられ活動しています。
*私たちの活動は赤い羽根共同募金会「ボラサポ・令和6年能登半島地震」の助成を頂き活動しています。
*私たちの活動は日本財団からの助成を受けて活動しています。 引き続き現地からの情報を発信していきます。